· 

変われたのは仲間がいたから

変われたのは仲間がいたから


僕が9年間ずっと変わりたくても変われなかったのは、相談できる人がいなくて独りでどうにかしようとしていたからでした。

 

自分一人では解決できない悩みだからこそ

仲間の力が必要です。

 

*人と関わるのが苦手だけど本当はもっと仲良くなりたい

*本当の自分を隠しているけど素直な自分を出したい

*でも怖い、受け入れてもらえないかもしれない

*沢山笑ってた自分に戻りたい

*変わりたいけど変われない

*自分に自信がない

*人を信じられない

*自分が嫌い、自信が欲しい

*何でこんな人生になっちゃったんだろう

 

9年間友達を作りたくても作れず、大学生活も独りぼっちでずっと過ごして

学校から帰って泣いてた私が

 

人が好きになれて

自分も好きになれて

自分の叶えたい事や

周りの人の為にも行動できる様になれたのは

 

私にとって『人生が変わる経験』でした。

 

 

もしも私に仲間が居なかったら

  • 悩みを相談してアドバイスをもらう事はなかった
  • 怖がっているけどやりたい事に背中を押してもらえなかった
  • 落ち込んだ時に励まされなかった
  • 注意されて反省しなかった
  • 心を開けない自分のままだった
  • 素直な自分を出せなかった
  • 人が怖いままだった
  • こんなにも頑張れなかった
  • 挫折していた
  • 成長しなかった
  • 強くなれなかった
  • 自分を好きになれなかった
  • 仲間の為に自分のやるべき事を考えなかった
  • 自己中心的な考えのままだった

 

自分を変えるのは凄く大変だったけど、

これから話す「1ヶ月の経験」は私の人生にとってとても価値のある経験でした

人間関係のストレスで人工蕁麻疹


高校生の頃『人工蕁麻疹』と診断されました。

 

この症状は全身に現れました。

軽く体に何かが擦れたり、ぶつかるだけでミミズ腫れになり

強烈な痒みに襲われます。

 

だけど痒くて掻いてしまうと、症状がさらに酷くなるので数十分耐えなければいけません。

痒くても掻けなくて辛かったです。

 

蕁麻疹の薬は3年間飲み続けました。

でも痒みが少し軽くなるだけでした。

 

それが高校生活の3年間ずっと続きました。

 

それまで蕁麻疹にはなった事がなく、

「何が原因ですか?」と医師に尋ねると

「わからない」と回答されました。

 

でも薄々自分では気がついてました。

 

人間関係が原因なんだと。

 

高校を卒業すると、薬を飲んでいないのにピタッと人工蕁麻疹は無くなりました。

それから今日までの20年以上、再発していません。

 

高校生活が相当なストレスだったと、僕の体が教えてくれました。

9年間の孤独


高校、浪人、大学の合わせて9年間

僕は孤独でした。

 

小学校時代は放課後に毎日友達と遊び

中学校時代は部活動の部長、文化祭実行委員長、クラス委員長、合唱コンクールクラス指揮者など、

人をまとめる役割を率先して務めて充実した楽しい学生生活でした。

 

でも高校1年生の春、部活動で感じた挫折感と人の冷たさから、

自分から人を避けるようになりました。

 

登校して誰にも挨拶せず着席して

独りで教室移動して授業を受けて

独りでお昼ごはんを食べて

部活動にも入ってないから授業が終わったら独りで下校して

友達がいないから帰宅しても独り

 

それが延々と繰り返される毎日

何の為に学校へ行っているのか分からなくなり

小学生の頃からずっと親に言われてきた『良い大学を出て良い会社に入る』事を守る為だけに

高校に通い続けました。

 

クラスメイトは何も悪くないんです。

だけど自分に自信をなくして

人から無視される怖さを感じるようになり

人の輪の中に入れなくなりました。

 

浪人生活も

大学生活もずっと独りでした。

 

9年間、友達を作りたくても友達ができませんでした。

家に帰って泣いた時もありました。

 

幼かった頃の自分みたいに

友達と遊んだり

皆んなと過ごす学生生活を送りたかった。

 

でも自分を変えることはできませんでした。

 

孤独ってこんなに辛いものなんだと分かりました。

このまま独りの人生なのかなって。

自分を変えたくてインターンシップに参加


大学4年生の秋

企業と行政が連携して過疎化問題を解決する為の、

農業で地域活性化に成功している企業のインターンシップ研修がある事を知りました。

 

卒業後の進路を考えて模索していた時に偶然見つけて、

直ぐに応募しました。

 

『人との繋がりが大切なコミュニティビジネスが学べる』

というワードに惹かれたからです。

 

大学では経営学部で学び、卒業後は経営者になりたいと考えていたので、

本で読んで知っていた『葉っぱを売るビジネス』で注目される企業でビジネスを学べる事に純粋に興味がありましたが、

 

それ以上に、もしかしたら『人と繋がる上で大切な事』が学べるんじゃないかと期待していました。

 

もちろんインターンシップ研修の趣旨は現場でビジネスを学ぶこと、

過疎地域の活性化とビジネスの関係、研修地への移住の検討と就労体験です。

 

でも僕が参加した1番の目的は人と繋がれない自分を変えたかったからでした。

人との交流の中にこそ学びがある


インターンシップ研修は徳島県上勝町で1ヶ月間研修仲間と共同生活しながら実施されるものでした。

 

面接で合格してインターンシップ研修の参加が決まり、

他の研修生と東京で事前講習を受けました。

 

  • 田舎の慣習は都会とは違うこと
  • インターンシップ研修の目的の再確認
  • 1ヶ月間の研修の心構え
  • お世話になる現地の農家の方々への注意点
  • 研修生同士の協力
  • ビジネスで地域活性化をする方法
  • 研修中の1日の過ごし方

そして研修仲間との自己紹介では

 

僕は『人との繋がり方を学びたい』と参加動機を話しましたが、

その後のグループワークで怒られる事態となりました。

 

そのグループワークは

「メンバーと過疎地域を活性化する為の案を出し合って発表する」というものでした。

 

研修生同士の協力を育む目的があったのだと思います。

 

そこで皆んなが意見を出し合いましたが

グループで最終的に発表する内容は1つ。

 

多数決で納得いかない案が採用された事で

僕は非協力的な態度をとってしまいました。

 

その時に言われた言葉が

『貴方は何しに参加したの?人との繋がりを学びたいんじゃないの?協力し合うことが大切じゃないの?』でした。

 

僕が人と繋がる勉強はここから始まりました。

 

 

写真の一番右端が長江です

徳島県へ出発

新宿から夜行バスに乗って徳島県へ向かいました。

ここから1ヶ月の研修生活が始まりました。

 

実家でしか生活した事がなかったから

一人で生活するのは初めてでした。

 

食事の用意も自分でして

洗濯も自分でして

毎日農家のお手伝いをして働いて

全然自信も経験もない共同生活が始まって

 

その人たちとは年齢も住む場所も職業も違って

 

田舎の山の中だから周りには何もなくて

 

遊びじゃないから

決まりやルールもあって

 

お客様じゃないから責任もあって

 

ワクワクした気持ちではなく

1ヶ月間頑張ろうという気持ちで出発しました。

 

初めての経験尽くしで

長年の独りきりの悩みを乗り越える挑戦でした。

人との繋がりは素直になること


上勝町へ到着🚌

 

初日は全国から集まった研修生と合流して

インターンシップを実施する株式会社いろどりの進行でオリエンテーションが行われました。

 

いろどり代表の横石社長から研修生へのビデオメッセージで今でも覚えている言葉があります。

 

『人と繋がるという事は、素直になるという事です』

 

僕がこのインターンシップ研修に参加した目的の答えだったので考えました。

 

素直になるってどういう事だろう?

言葉を聞いただけでは分からなくて、

今の自分には素直になるのが難しいけど1ヶ月間やってみようと思いました。

地域の特色を学ぶ様子

  • 地域のゴミをゼロにする先進的な取り組みを学ぶリサイクルステーションや類を見ない数のゴミの分別をする町のゴミ処理場
  • お料理に添える「つまもの」を農家さんから預かる出荷場
  • 山の中の町だからできる「やまびこ」体験など

「自分自分思考」で怒られる


インターンシップ研修では皆が役割分担をして研修生活を送ります。

 

私が担当したのは「食事係」でリーダーを任されました。

 

リーダーは人と関わる中心人物。

自信はなかったけど、人と繋がることが目標だったからやってみることにしました。

 

研修生活の朝食は宿が用意してくれて

昼食は宿の方がおにぎりを用意してくれます。

 

夕食はホテルのレストランで食べるか

キャンプ場の調理場を借りて研修生同士で自炊でした。

食事係で大きな失敗

食事係の役割は

  • 昼食のおにぎりが欲しい人と個数の毎日の確認
  • 自炊組の献立作成
  • 自炊に必要な食材を町の商店に連絡して
  • 集金して食材を用意する

 

これまで自炊したことが学校の授業くらいしか無くて

食べる事に興味もなかったから献立メニューも思いつかなくて

食材の量も検討がつかないし

お金の計算も難しそうだし

 

自炊係のメンバーから

「リーダー献立考えて」と言われた時に

自分はやりたくないって思ってしまいました。

 

僕が嫌がる態度を見せると

『じゃあ長江はやらなくていいよ。俺たちでやるから』

 

そう言われてしまいました。

 

僕は面倒なことをやりたくないわがままを言いました。

 

でもそれだと人と繋がることはできない。

このままだと研修生活でも独りになると感じて

 

直ぐに謝りに行きました。

そしたら『俺たちが手伝うよ』と言ってくれて

一緒に献立を考えて、必要な食材をリストアップして、集金額を計算しました。

 

『自分はやりたくないとか、自分はできないとか、自分自分って考えたらダメだよ』とその時叱られました。

 

僕は自分中心にしか考えず、周りの人の事を考えていないのだと気が付きました。

 

仲間の為にやるべき事をやる


食事係での失敗で自分のことしか考えていないから人と繋がる事ができないのだと気が付き

 

『仲間の為に自分がやるべき事をやろう!』と決めて過ごすようになりました。

 

それからはどんな時でも研修生のメンバーの一員として

自分の責任は何か

自分のやるべき事は何か

自己中心的な思考になっていないかを考えて行動しました。

 

  • 朝食の時に皆んながお皿や箸やお手拭きをメンバー分並べる中で僕は自分の分しか用意していない!その事に気がついてからは言われなくても自分からメンバーの食器の準備をしました。
  • 途中から合流する研修生がいた時には自分から『新しい研修生の食事は〜ですか?』と、誰も新しいメンバーの食事の事を言わないので自ら運営スタッフに尋ねました。
  • 研修生が生ゴミを捨てるのは環境循環型のゴミ箱で、「目安は触ったときにフカフカする位です」と言われたので、自分からゴミ箱に手を突っ込んで確認しました。
  • 自炊では私には調理手順が分からなくて棒立ちになってしまうので自分から『僕にできる仕事はありますか?』と尋ねました。

 

そうしていく事でメンバーと打ち解けていき、自分の居場所と出番ができていき、孤立せずに人と繋がっていけるようになりました。

仲間から背中を押される


研修期間の休日

自由参加のハイキングツアーに参加しました。

 

お腹いっぱいなのに「長江君これも余ってるから全部食べてね」とメンバーに言われてムスッとしてた僕に

同年代の男子が声を掛けてくれました。

 

『楽しくなさそうじゃん、どうしたの?』

 

「人と繋がる事を学びたくて参加したけれど、コミュニケーションが難しい。人に興味が湧かないんだ」

 

それを話した夜のことです。

さっきの男子が『人に興味が湧かないのはおかしい、あの人見てごらん。どう思う?』

 

長江:「どうも思わないよ」と僕が返すと

 

男子:『何かやってるでしょ。何してるんだろうって疑問に思わない?』

 

長江:「それは思う」

 

男子:『それが興味を持ってるって事だよ。何してるのって話しかければ良いじゃん』

 

そう言われて僕は人に興味がなかったんじゃなくて、

興味があっても関わろうとしない

人を避けているのだと気が付きました。

 

その出来事以降、メンバーからは

「ほら、朝の挨拶あの人にしなよ」

「ほら、隣座っていいかって聞きなよ」

「ほら、あのメンバーに話しかけなよ」

って事あるごとに僕が躊躇している素振りに気がついたメンバーは何度も背中を押してくれました。

 

そのおかげで自分では怖くて人と関われなかったけど段々自分から話しかけられるようになっていきました。

研修生活で初めて泣いた夜


ある時、メンバーの一人が悩みを相談する場面に同席しました。

 

でも話を聞いても僕は何もアドバイスできませんでした。

他のメンバーは、こうしたら良いんじゃないか、ああしたら良いんじゃないか、と話していたのに自分には何もできませんでした。

 

その事に落ち込んでしまった僕の様子を気にかけて、

ある年上のメンバーが声を掛けてくれました。

 

 

『どうしたの長江?元気ないじゃん。俺に相談してごらん』

 

僕は独りだった9年間誰にも相談できませんでした。

側で話を聞いてくれる人は誰も居ませんでした。

 

僕が挫折した高校のバスケ部では誰も僕に声を掛けてくれなかったけど、

ここでは違いました。

 

山の中に流れる綺麗な川があって

僕はそこに連れて行かれて

2人きりで話しました。

 

心を開くのって凄く難しいです。

 

出会ってまだ短い時間しか共有していない人に

自分の欠点や弱音を晒すのは

どう思われるのか

嫌われるんじゃないかって

 

ずっとそれが怖くて他人に心を閉ざして生きてきました。

 

だから2人きりになっても

僕は何も話せませんでした。

 

それでも帰らずに側にいてくれたその人に

ついに僕は自分が仲間に何もアドバイスできなかった事を話しました。

 

そしたらこう言われたんです。

『何も言えなくても良いじゃん。ずっと側にいたんだから。役に立とうとしたんだから』

 

僕はそれを聞いて泣きました。

 

何もできなくても良いだなんて言われると思いませんでした。

 

何もできない自分でも良いだなんて思ったこともありませんでした。

友達と呼べる人ができました


研修休日のある日、メンバーの一人と棚田へサイクリングに行きました。

 

電動自転車を借りて

坂道を登っていき

途中で電池がなくなって重い自転車を押しながら

棚田の有名な景色の場所まで辿り着きました。

 

確か誘ってくれたんだと思います。

 

体を動かすのも好きだし

自然も好き

 

何で誘ってくれたのかは分からないけど

遊びに誘われるなんて何年振りだったでしょうか。

 

緊張しないで

リラックスできて

好きな事を共有できて

怖がらずに自分を出せる人

 

そんな関係の人は9年間できませんでした。

ずっとずっと作りたかった友達ができたように感じました。

日報でいつも応援してくれた人


研修生には毎日日報を書く決まりがあります。

 

日報には今日の予定、今日の目標、今日の気づきや学び、明日の目標を書いて毎日の自身の行動を振り返ります。

 

この日報をチェックして返事を書いてくれる運営スタッフの方がいました。

 

返事にはその人を応援する気持ちが込められた言葉に溢れていて、

僕は毎日勇気づけられました。

 

研修最終日、普段は関わることが少なかった日報に返事を書いて下さっていた方に花冠を作って感謝の気持ちを込めて贈りました。

長江君になら娘をあげてもいい


またしても落ち込んで

話せなくて

ずっと側に居てくれた男性メンバーから頂いた言葉です。

 

大学生の僕の6つ上の方だったので、まだ幼いお嬢さんの事を言ったのだと思います。

娘を愛する父が軽く言える言葉ではないはずです。

 

こんな弱い僕に言ってくれました

自己中心的で

人と仲良くできなくて

面倒なことはやらなくて

人の為に何もしなくて

自信がなくて

自分が嫌いで

人の事も信じられない

 

自分で自分の事を否定していたけれど

仲間から認められた感じがして

失敗した事を次に活かそうと反省して

また頑張る事ができました。

 

僕は度々仲間から助けられて1ヶ月挑戦し続ける事ができました。

独りぼっちだった僕にかけがえのない仲間ができました


1ヶ月共にインターンシップ研修に参加した研修生の皆様

研修生を受け入れてくれた農家や地域の方々

インターンシップ研修を運営してくださった株式会社いろどりの皆様

 

とても多くの人の支えのおかげで

多くの事を学びました。

 

こんなにも人に感謝して

人として好きな人達ができるなんて思いもしませんでした。

 

僕が頑張れたのは皆様のおかげでした。

 

コミュニティビジネスを学ぶ場でしたが

『人との繋がりを学ぶことができました』

 

  • 自分が嫌いだったけど頑張れた自分を認めることができました。
  • 人の温かさを知って、人を信じることができるようになりました。
  • 自分から話しかけることができるようになれたし
  • 自分から人の為に行動することもできるようになれました。
  • 心を開くことが前よりもできるようになって素直な自分で過ごせるようになれました。
  • 自分に自信がついて精神的にも強くなれました
  • 責任から逃げないで行動できるようになれました

1ヶ月過ごしたみんなと別れ

埼玉に戻る帰りのバス停で🚌

 

1ヶ月間、大変お世話になった方と別れの挨拶をしました。

 

厳しい事も沢山言われました。

 

でも全部『人と繋がれるようになりたい』と言っていた僕に

「その態度で良いの?その行動で良いの?それで自分の叶えたい事が達成できるの?」

と伝えて下さった言葉でした。

 

僕は9年間独りぼっちに悩んで泣いてどうしたら良いか分からなくて参加して

 

この1ヶ月で皆んなの力を借りて変わることができました。

 

こんなに別れるのが寂しくて大切に思う方々ができるなんて思いもしませんでした。

 

僕はこの経験があったから、社会に出ても人と関われるようになれたと思います。